プロジェクト概要
所在地 東京都江東区
街区面積 70.33m2
構造規模 RC壁式造・4階建て
住宅戸数 1戸
竣工年度 2011年

特徴
亀戸天神の前の蔵前橋通りに面する住宅。江戸時代から続く町家の土地だが細分化され、かつ道路が拡幅され敷地は20坪しかない。現代の下町の都市型住宅の在り方を考えた建築プロジェクト。震災そして戦災にあった濹東地域は歴史的建物も少なく、しかも震災復興で整備された均質な道路沿いにビルが並び、プロトタイプとしての住宅(現在における町家)も生まれていない。この建物を設計するにあたって、伝統的なキーワード3つを現代風に表現した。それは「看板建築」、「通り土間」、「坪庭」である。まず建物と街をつなぐ要素として、下町の建物に伝統的に流れている手法として通り側の立面を特殊化する「看板建築」手法を取入れた。この建物はRC打ち放しの壁式構造であるが、道路側の壁を厚い杉板型枠の特殊化した壁として、街とつなぐ装置としての立面を表現した。次に、下町では奥に長い敷地を利用する機能として「通り土間」が伝統的に継承されていたが、この建物ではその機能空間を縦に立ち上げ、階段室として表現している。この縦の通り土間沿いに多様な居室を並べた。最後は坪庭であるが、これを最上階にもっていき、居間に直結した屋外空間とすると共に、階下の居室に対する採光と通風を確保している。1階は施主の使い方からガレージとして使われているが、店舗での利用も可能とした。
写真撮影:堀内広治(新写真工房)

back forth